毎度、格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございます。
さて、九段、靖国神社参道中央にまさに堂々たる銅像が建立されています。幕末の長州、貧しき村医の家に生まれし天才兵学者、大村益次郎でございます。緒方洪庵の適塾に学び同塾の塾頭にまで登り勤めます。父に請われ帰長、家業の村医として勤むるも時代の風雲は彼の才を欲し始めます。ペリー提督率いる黒船来航の翌年には、伊豫宇和島藩の要請により出任。宇和島城北側に樺崎砲台を築き尚もその翌年には、江戸へ出、私塾「鳩居堂」を開塾。第二次長州征討時には、高杉晋作の奇兵隊の軍制改革と兵学指導。農兵を徹底的に鍛えあげ、攻め込む幕府軍を殲滅。旧知の青木周弼は、「その才知、鬼の如し」を語る。戊辰戦争においてもその才は遺憾なく発揮される事となる。維新後まもなく、薩摩人の遺恨のため暗殺されるが、その報を聞いた木戸孝允は、「大村絶命のよし、実に痛感、悲しみの極まりにて涙下らず、茫然気を失うごとし」と。大村の作戦は、一般市民への被害を最小限に迎えるよう計算つくされていた。
私、四代目伏見屋市平を初め鷹取醤油社員一同は「温情友愛」を旨とし社業に専念してまいります。どうか相変わりませずごひいきのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

平成二十八年　一月　早梅のつぼみ見つけし頃